今年の年末調整は大きく変わります!
今年の年末調整は大きく変わります。基礎控除、給与所得控除、寡婦(寡夫)控除、書式に大きな変更があります。平成30年度及び令和2年度税制改正がありました。詳しくは顧問税理士さんにご相談くださいね。
内容のほか、大幅に書式も変わりますので、従業員さんへの早めの周知、対応が必要かと思われます。
特に「給与所得者の基礎控除申告書兼給与所得者の配偶者控除等申告書兼所得金額調整控除申告書」は記載内容が一層複雑になっているため、記載要領の周知が重要になりそうです。
そして未婚の従業員さんに「ひとり親控除」対象者がいないかどうか確認も必要になります。「ひとり親」に事実婚の方は除外されます。正しい申告のためにも、法改正の趣旨を周知することが重要ですね。
改正ポイントは以下の4つです。
(1)基礎控除額を一律10万引き上げ
(2)給与所得控除額を一律10万引き下げ
給与年収850万円超の場合は税負担が増加する可能性があります。
(3)「ひとり親控除」の新設及び寡婦(寡夫)控除の見直し
現行の寡婦(寡夫)控除は、死別、離婚、生死不明の状態が要件であり、「未婚の場合は適用対象外」でした。なお「ひとり親」が適用される方には男女の性別は問いません。
「ひとり親控除」創設に伴って、
①寡夫控除は廃止、「ひとり親控除」に吸収されます。
②寡婦控除は「ひとり親控除」に該当せず、以下の要件を満たしたときには寡婦控除が適用されます。離婚以外で同一生計の子がいないことを想定していますね。
●夫と死別、離婚、夫が生死不明の状態であること(離婚の場合は、扶養親族を有すること)
●本人の合計所得金額が500万円以下であること
●住民票に事実婚である旨の記載がされた者がいないこと
(4)年末調整書類書式の大幅改訂され、今年から「給与所得者の基礎控除申告書」と「所得金額調整控除申告書」が新たに加わります。
〔国税庁 参考サイト〕
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/annai/1648_73.htm
従業者さんから下記の3種類の書類を提出してもらうことになります。
●令和3年分給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
●令和2年分給与所得者の保険料控除申告書
●令和2年分給与所得者の基礎控除申告書兼給与所得者の配偶者控除等申告書兼所得金額調整控除申告書